暑い盛りも寒さの厳しい時期も、つい一日中動かしてしまうエアコン。
月末に届く請求額を見て、思わずため息が出た経験があるかもしれません。
こまめにスイッチを切るのが正解なのか、それとも一定の温度を保ち続けたほうがおトクなのか。
判断に迷ったまま、なんとなく使い続けている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、エアコンを1ヶ月つけっぱなしにした場合の電気代の目安を、夏の冷房と冬の暖房に分けて整理。
あわせて、公的機関のデータにもとづく節約のコツや、つけっぱなし運転で見落としがちな注意点もご紹介していきます。
読み終えるころには、ご自宅の電気代の見通しが立ち、ムダなく快適に夏冬を乗り切るヒントが手に入るでしょう。

先に結論をお伝えすると、1ヶ月つけっぱなしの電気代は「消費電力 × 使用時間 × 電気の単価」という、3つのかけ算で決まります。
機種や設定によって金額に幅が出るため、まずは計算のしくみと、おおよその試算から見ていきましょう。
電気代の計算は、思っているほどややこしくありません。土台となるのは、次のシンプルな式です。
|
消費電力(kW)× 使用時間(h)× 電気料金単価(円/kWh) |
ここでカギを握るのが、1kWhあたりの料金単価。
自宅のエアコンが何kWを消費するかは、本体のシールや取扱説明書、メーカーのカタログから確認可能です。
電気代を計算する際は、冷房と暖房で数値が変わる点にも、目を向けておきましょう。
では、24時間を30日間、つまり720時間動かし続けたケースで試算してみましょう。
実際の消費電力は運転状況に応じて刻々と変わるため、今回は目安となる単価を31円/kWh(税込)として考えます。
|
平均消費電力(仮定) |
計算式 |
1ヶ月の電気代(試算) |
|
0.3kW |
0.3 × 720 × 31円 |
約6,700円 |
|
0.5kW |
0.5 × 720 × 31円 |
約11,160円 |
|
0.7kW |
0.7 × 720 × 31円 |
約15,600円 |
数字を並べてみると、消費電力がわずか0.2kW違うだけで、月あたり数千円もの差が生まれるとわかります。
より実態に近い金額を求めたい場合は、カタログに載っている「期間消費電力量(1年間に使う電力量)」に31円/kWhを掛ける方法もおすすめ。
また、畳数を目安とする方法もあります。計算式は以下の通りです。
消費電力(W)× 720時間 ÷ 1,000 = 消費電力量(kWh)
消費電力量(kWh)× 31円/kWh = 電気代
なお、計算にはダイキンのEシリーズのスペックを用いました。
| 畳数 | 電気代目安 |
|---|---|
| 6~9畳 | 約12,946円 |
| 8~12畳 | 約17,410円 |
| 10~15畳 | 約26,338円 |
| 11~17畳 | 約30,578円 |
これらの数値を参考にすると、ご自宅の機種に即した、年間のおおよその目安がつかめます。

同じエアコンでも、夏の冷房と冬の暖房とでは、電気代の負担感に差が出ます。
一般には、冬の暖房のほうがかさみがち。その理由と季節ごとの目安を、順を追って確認していきましょう。
手がかりになるのが、資源エネルギー庁が公表している省エネ効果の試算。
設定温度を1℃変えるだけで、これだけの節約効果が見込めます。
|
季節・運転 |
工夫の内容 |
年間の節約額(目安) |
|
夏・冷房 |
設定温度を27℃→28℃へ1℃上げる(外気31℃・1日9時間) |
約940円 |
|
冬・暖房 |
設定温度を21℃→20℃へ1℃下げる(外気6℃・1日9時間) |
約1,650円 |
注目したいのは、暖房の節約額が冷房を大きく上回っている点。
節約できる金額が大きいということは、それだけ普段使う電力も多いという裏返しにほかなりません。
つまり、冬の暖房のほうが電気代は高くなりやすい、と読み取れます。
背景にあるのは、エアコン特有の「ヒートポンプ」というしくみ。
熱を運ぶポンプのように、冷房では室内の熱を屋外へ、暖房では屋外の熱を室内へと移動させ、部屋を快適な温度に保っています。
冬は、外気温と目指す室温との差が広がりがち。たとえば外が5℃で部屋を20℃まで暖めたい場合、その差は15℃にもおよびます。
差が大きいほど多くのエネルギーを要するため、暖房は電力を消費しやすい傾向にあるのです。
だからこそ効いてくるのが、室内外の温度差を縮める工夫。
床まで届く厚手のカーテンを引いたり、すき間風を防いだりするだけで、暖房効率はぐんと高まります。

多くの方が気になるのが、「つけっぱなし」と「こまめにオフ」のどちらがおトクか、という問題です。
ここでは公的機関が示す基本の考え方をふまえつつ、後悔しない使い方を整理します。
資源エネルギー庁は、省エネの観点から冷房は必要なときだけつけることを基本としています。
冷房を1日1時間短くするだけでも、年間でおよそ580円の節約につながると試算されています。
ネット上では「つけっぱなしのほうが安い」という声も見かけますが、これを公的なデータで言い切るのは難しいのが実情です。
機種や室温、外気温といった条件しだいで結果が変わるためで、無理に一般論として当てはめない方が無難です。
まずは、使わない時間帯はこまめに消す、という基本を押さえておきましょう。
在宅時間が長い、留守番中のペットがいるなど、どうしてもつけっぱなしにしたい場面もあるでしょう。
その際は、ムダな電力を増やさない工夫をします。
いずれも、資源エネルギー庁が示す省エネ行動に沿ったものです。
長時間運転だからこそ、こうした小さな積み重ねが、最終的な請求額の差となって表れてきます。

ここからは、特別な道具がなくても今日から取り入れられる節約術をまとめます。
「設定」「お手入れ」「買い替え」という3つの視点から、効果の高いものを厳選しました。
もっとも手軽で、しかも効果が見込めるのが設定温度の調整です。
夏は28℃前後、冬は20℃前後を目安にするだけで、ムダな消費電力をしっかり抑えられます。
見直すポイントは以下の通りです。
冷やしすぎ・暖めすぎを控える習慣ことで、電気代を節約できるのです。
冷房と除湿のどちらを使うべきか迷ったときは、エアコン除湿vs冷房の電気代比較も参考になります。
意外と見落とされがちなのが、フィルターの汚れです。
ホコリが詰まって空気の通り道が狭くなると、エアコンは余分なパワーで運転せざるを得なくなります。
お手入れの目安は、月に1〜2回。
これを習慣にするだけで、年間およそ990円の節約が見込めます。
あわせて意識したいのが、室外機の周辺環境です。
吹き出し口の前に物があると冷暖房の効率が落ちてしまうため、まわりはすっきり片づけておきたいところ。
くわしい掃除の手順はエアコンフィルター掃除の仕方、室外機まわりの整え方は次の記事で解説しています。
あわせて室外機周りの節電対策もご覧ください。
掃除や設定を見直しても電気代が下がらない場合、本体の経年劣化が影響している可能性があります。
資源エネルギー庁によると、最近の省エネタイプのエアコンは、10年前のモデルと比べておよそ14%も省エネが進んでいるとのことです。
買い替えによって、毎月の電気代そのものが軽くなる可能性も十分にあります。
ご自宅のエアコンが、以下のポイントに当てはまるようでしたら、変更を検討してもよいでしょう。
当てはまる数が多いほど、買い替えを前向きに考えるサインです。
古いモデルならではのエアコンの2027年問題と買い替えについても、判断の材料になります。
なお、水漏れや聞き慣れない音など、いつもと違う様子が続くときは、無理に運転を続けないほうが安心です。
内部の不具合は、専門の点検ではじめて原因がはっきりすることも少なくありません。
田島では、エアコンの修理・買い替え・点検まで対応しております。多摩エリアで気になる症状があれば、一度ご相談ください。

エアコンの電気代は、しくみと数字を押さえるだけで、ぐっとコントロールしやすくなります。
最後に、この記事のポイントを振り返っておきましょう。
毎日のちょっとした工夫は、1ヶ月、そして1年と積み重なって家計を支えてくれます。
「掃除しても改善しない」「そろそろ替えどきかも」と感じたら、専門業者に診てもらうのも一つの手です。
住まいの空調トラブルやご相談がございましたら、ぜひ田島までお気軽にお声がけください。
多摩エリアで給湯器や水回り、エアコンのことなら、お問い合わせからお気軽にどうぞ。