浴室のリフォームを検討する際「費用はいくらかかるのか」「どのメーカーを選べば後悔しないのか」「タイミングはいつが適切なのか」と言った悩みがつきものです。
選び方を間違えると不要な出費や使いづらさにつながってしまいます。
本記事では、工事内容別の費用相場や建物タイプごとの違い、最適なリフォーム時期、メーカーごとの特徴、実際に起こりがちな失敗事例、さらに2025年時点で活用できる補助金制度まで、網羅的にまとめています。これからリフォームを検討する方が判断に迷わないように、必要な情報をバランスよく整理してご説明していきます。
浴室リフォームは、工事内容・設置条件・建物タイプなどによって費用が大きく変動します。事前に「自分のケースがどこに当てはまるのか」を理解すると、見積もり比較もスムーズです。
既存のユニットバスを新しい製品に交換する、最も一般的で費用を抑えやすい工事です。
壁・床・配管の位置が大きく変わらないため、比較的短期間で仕上がります。
費用相場:50万〜150万円
工期:4〜5日
費用の内訳(詳細版)
• 本体価格:30万〜100万円
• 解体・撤去費:5万〜10万円
• 設置工事:10万〜20万円
• 給排水工事:5万〜10万円
• 電気工事:3万〜5万円
• 諸経費(養生・産廃):5万〜10万円
おすすめの方
築15〜20年、劣化が気になる方、省エネ性能を高めたい方。
既存のユニットバスから新しいユニットバスへ交換するリフォームは、工期が短く、費用も比較的コントロールしやすい点が特徴です。
最新モデルに入れ替えることで、断熱性や保温性、掃除のしやすさが向上し、日々の入浴がより快適になります。
構造部分への影響が少ないため、大きな間取り変更を伴わずに改善したい方にも向いています。
築15〜20年を迎え、設備の劣化や使い勝手に不満を感じ始めたタイミングで検討すると効果的です。
タイル張りの在来浴室を解体してユニットバスに入れ替える工事。
断熱性・防水性・清掃性が大幅に向上します。
費用相場:65万〜200万円
工期:7日前後
ポイント
• 解体・土間工事が必要で費用が上がりやすい
• 腐食や白蟻被害が見つかると追加工事(10〜30万円)の可能性
おすすめの方
• タイルの冷たさが辛い
• カビやひび割れが気になる
• 掃除を楽にしたい
在来浴室からユニットバスへのリフォームは、断熱性や防水性、掃除のしやすさを大きく改善できる点が最大のメリットです。
冬場の寒さやカビ、目地汚れに悩んでいる方にとって、快適性の向上を実感しやすい工事といえます。
一方で、解体工事や下地補修が必要になるため、工事内容や追加費用の可能性を事前に把握しておくことが重要です。
信頼できる業者に現地調査を依頼し、見積もり内容を丁寧に確認したうえで進めましょう。
自由度が高く、ホテルライクなデザインや天然素材を使いたい方に選ばれる工法です。
檜風呂や石素材などにこだわることも可能です。
費用相場:50万〜250万円 工期:2週間〜1ヶ月
主な内訳
・ 解体:15万〜30万円
・ 防水工事:15万〜30万円
・ タイル工事:20万〜60万円
・ 浴槽:10万〜50万円
おすすめの方
デザイン性を重視したい方、特殊形状の浴室にしたい方
在来工法で浴室を造り直すリフォームは、デザインや素材、広さにこだわりたい方に適した選択肢です。
ユニットバスでは対応しにくい間取りや、檜・石材など特別な素材を使った浴室を実現できます。
その反面、工期が長くなりやすく、費用も幅が出やすいため、十分な打ち合わせと予算管理が欠かせません。
仕上がりの満足度を高めるためにも、施工実績が豊富な業者を選ぶことが重要です。
全面改修が不要なケースでは、壁、床の張り替えなど部分交換でも十分修繕が可能です。
■部分リフォーム費用表

おすすめの方
部分リフォームは、浴室全体を一新するほどの予算や緊急性がない場合に有効な方法です。
手すりの設置や浴室ドアの交換、暖房乾燥機の追加など、必要な箇所だけを改善することで、費用を抑えながら使い勝手を向上させられます。
将来的に全面リフォームを検討している場合でも、段階的な対応として取り入れやすい点が特徴です。
現在の不満点を整理し、優先度の高い工事から検討することが失敗しないポイントです。
建物タイプ別の費用相場
建物条件でも費用や施工方法が異なります。

マンション注意点
• 管理規約の制限
• 共用部の養生費
• 階下への漏水リスクに配慮
一戸建てとマンションでは、浴室リフォームの費用や工事内容に違いが生じます。
一戸建ては在来工法の浴室が多く、空間の自由度が高い分、工事範囲やオプションによって費用が幅広くなります。
マンションは規格サイズが中心で比較的費用を抑えやすい反面、管理規約に沿った搬入経路や工事時間の制約がある点に注意が必要です。
また、養生費や共用部の配慮が加わる場合もあります。建物タイプごとの特徴を理解し、業者と事前に確認して計画を進めましょう。

浴室は見た目がキレイでも内部の防水層や配管が劣化していることが多く、築年数だけで判断しないことが大切です。
• 10年未満:基本補修で対応可能
• 10〜15年:設備劣化が進み始める時期
• 15〜20年:交換推奨。防水層・配管が寿命へ
• 20年以上:浴室まわりの腐食リスクが高い
1. カビがすぐ再発する
内部にカビ菌が侵入している可能性。
2. ひび割れ・破損
水が浸入し土台の腐食や白蟻被害に繋がる。
3. 排水の流れが悪い
配管内の汚れ・勾配不良も原因の場合あり。
4. 冬場の寒さが厳しい
断熱性が低い浴室は事故リスクも上昇。
5. お湯が冷めるのが早い
浴槽の保温性能が低下、追い炊き増加で光熱費が上昇。
6. 水漏れ・異臭
重大な内部劣化の可能性があるため早急な対応が必要。
春・秋がベスト
• 換気がしやすい
• 乾燥スピードが早い
• 気候が安定している
※春・秋は予約が混みやすいため、2〜3ヶ月前の相談がおすすめです。
浴室メーカーは機能性・価格帯・デザイン性が大きく異なり、優先順位によって選ぶべき製品が変わります。
主要メーカー比較表

浴室リフォームでは、どのメーカーを選ぶかによって、使い勝手や満足度が大きく変わります。各メーカーにはそれぞれ強みがあり、価格や機能、デザイン性も異なります。後悔しないためには、事前に比較のポイントを整理しておくことが重要です。
1. 優先したい機能を決める
掃除性・デザイン性・保温性・美容機能など。
2. ショールームで必ず体感する
床の感触・浴槽の形状・収納のしやすさを確認。
3. 複数メーカーの比較が可能な業者に相談する
中立的な視点でメリット・デメリットを説明してもらえる。
メーカー選びで大切なのは、「何を最優先したいか」を明確にすることです。
掃除のしやすさ、保温性能、デザイン性、省エネ性能など、すべてを求めると予算オーバーになりやすいため、優先順位を決めることが欠かせません。
また、カタログだけで判断せず、ショールームで実際の広さや質感を体感することで、完成後のイメージがしやすくなります。
さらに、特定メーカーに偏らず複数社を扱う業者に相談することで、客観的な提案を受けやすくなります。
メーカーにこだわらず、複数メーカーを取り扱う業者に相談することで、客観的なアドバイスがもらえます。
浴室リフォームは高額な買い物だけに、失敗は避けたいものです。しかし実際には、「思っていたより狭くなった」「オプションをつけすぎて予算オーバー」「業者選びで後悔した」といった失敗事例が少なくありません。ここでは、実際にあった浴室リフォームの失敗例と、それを避けるための具体的な対策をご紹介します。これらの事例を参考にすることで、同じ失敗を繰り返さずに済みます。リフォームを計画する前に、ぜひ一度目を通しておきましょう。事前の知識が、後悔のないリフォームへの第一歩です。
失敗の内容: 在来工法からユニットバスに変更したら、浴槽が小さくなって足を伸ばせなくなった。
原因: ユニットバスは規格サイズが決まっており、壁の厚みがあるため、既存の浴室より内部が狭くなることがあります。
対策:
・ 事前に正確な寸法を測定し、設置できるサイズを確認する
・ ショールームで実物大のユニットバスに入って広さを体感する
・ 「1216」「1418」「1616」など、サイズ規格を理解しておく
・ どうしても広さを確保したい場合は、在来工法も検討する
失敗の内容: 浴室暖房乾燥機、テレビ、ジェットバス、高級な壁パネルなど、気に入ったオプションを全部つけたら、予算を50万円もオーバーしてしまった。
原因: ショールームで魅力的なオプションを見ると、あれもこれもと欲しくなってしまいます。
対策:
・ リフォーム前に「絶対に必要な機能」と「あったら嬉しい機能」を分ける
・ 予算の上限を明確に決め、業者に伝えておく
・ 優先順位をつけて、予算内で収まるように調整する
・ 後付けできるオプションは、将来追加することも検討する
失敗の内容:
格安の業者に依頼したら、工事が雑で水漏れが発生。アフターサービスもなく、結局別の業者に修理を依頼することに。
原因: 価格だけで業者を選んでしまい、技術力や信頼性を確認しなかった。
対策:
・ 複数の業者から相見積もりを取る(最低3社)
・ 施工実績や口コミを確認する
・ 有資格者(給水装置工事主任技術者、ガス機器設置スペシャリストなど)が在籍しているか確認する
・ 工事保証やアフターサービスの内容を確認する
・ 極端に安い見積もりには注意する(必要な工事が省かれている可能性)
失敗の内容: 見積もりでは80万円だったのに、工事中に『土台が腐っているので補修が必要』と言われ、追加で25万円請求された。
原因: 在来工法の浴室は、解体してみないと内部の状態が分からないことがあります。悪徳業者の場合、わざと安い見積もりを出して契約後に追加費用を請求することもあります。
対策:
・ 見積もりの段階で追加費用が発生する可能性について確認する
・ 解体後に問題が見つかった場合の対応を事前に取り決めておく
・ 追加工事が必要になった場合は、必ず写真で状況を確認し、見積もりを再度提出してもらう
・ 信頼できる業者を選ぶ(実績・口コミ・資格を確認)
失敗の内容:
工事後に介護保険の住宅改修費補助金が使えることを知ったが、工事前の申請が必要で、結局もらえなかった。
原因: 補助金・助成金制度の多くは、工事着工前の申請が必要です。工事後では受け付けてもらえません。
対策:
・ リフォーム計画の初期段階で、利用できる補助金・助成金制度を調べる
・ 業者に「補助金申請のサポート」が可能か確認する
・ 申請手続きの流れとタイミングを事前に把握しておく
・ 自治体の窓口やケアマネージャーに相談する
株式会社田島では、お客様のご要望やご予算に合わせた最適なプランをご提案しています。また、補助金・助成金に関するご相談にも対応しており、申請タイミングや条件についても丁寧にサポート可能です。浴室リフォームで迷われている方は、まずはお気軽にご相談ください。
浴室リフォームには、国や自治体から受けられる補助金・助成金制度がいくつかあります。
条件を満たせば、工事費用の一部を補助してもらえるため、賢く活用することで費用負担を大幅に軽減できます。
ただし、多くの制度は工事着工前の申請が必要で、工事後では受け付けてもらえません。また、予算の上限に達した時点で受付終了となる制度もあります。
ここでは、2025年に利用できた主な補助金・助成金制度をご紹介します。リフォームを計画する際は、必ず最初にこれらの制度を確認し、申請漏れがないようにしましょう。2026年のリフォームを検討されている方は参考にしてください。
● 介護保険 住宅改修費
上限20万円。要支援・要介護認定者が対象。
手すり・段差解消・滑りにくい床材など。
● 長期優良住宅化リフォーム
住宅全体の性能向上が目的。
浴室断熱や省エネ設備も対象になる場合あり。
● 自治体の補助金
地域によって制度が大きく異なるため要確認。
● 税金控除(所得税・固定資産税)
省エネ・バリアフリー内容によって控除額が変動。
浴室リフォームで後悔しないためには、
• 費用相場を知る
• 適切なタイミングで行う
• 目的に合ったメーカーを選ぶ
• 信頼できる業者に相談する
• 補助金制度を活用する
この5つが重要です。
築15〜20年がひとつの目安、または劣化の症状が出てきたら早めの相談をおすすめします。
浴室リフォームでお悩みの方は、株式会社田島へお気軽にご相談ください。
専門知識をもとに最適なプランをご提案します。