ガス給湯器の導入・交換を検討するときに一番迷うのが「どのタイプを選べばいいのか」という点です。給湯専用タイプから追い焚き機能付き、床暖房対応タイプまで複数の種類があり、家族構成や設置環境によって最適な機種は変わります。
本記事では、ガス給湯器の基本的な仕組みから4つの代表的なタイプの違い、失敗しない選び方、交換費用の目安、買い替えタイミングまでを分かりやすく紹介します。
ガス給湯器はどのようにお湯をつくり出すのか?ここでは、基本的な動作の仕組みと、電気式(エコキュート)との違いを分かりやすく紹介します。
ガス給湯器は、水道水を熱交換器で瞬時に温めてお湯を送る設備です。
1台の給湯器で、キッチンや浴室、洗面所など家庭内で必要な場所で温水を使用できます。タンクに貯めずに使う分だけ加熱するため、お湯が必要なときにすぐ使え朝などの同時使用時も安定した湯温を保てます。
主な特徴は、立ち上がりが早く、お湯切れしにくく、省スペースで設置できる点です。
燃焼による排気があるため、設置時は換気や安全装置の確認も重要です。
ガス給湯器は瞬間的にお湯をつくるのに対し、電気式(エコキュート)は夜間に貯湯し、使う時に放出します。
初期費用はガスが安く、電気式は月々の光熱費が抑えられる傾向です。
ただし電気式は本体が大きく、設置場所を取ります。
スペースや使用頻度を考慮し、総コストで判断するのがポイントです。
ガス給湯器は機能の違いで4タイプに分かれます。
給湯だけのものから追い焚き・暖房対応型、省エネタイプまで、特徴を整理して紹介します。

お湯をつくるだけの最もシンプルなタイプ。追い焚き機能はなく、冷めたお湯は自分で足し湯します。
・本体価格:8〜15万円
・おすすめ:一人暮らし〜2人暮らし
低価格で故障が少なく、交換も短時間。
反面、複数人で入浴時間がずれる家庭では不便です。
給湯に加え、自動お湯はりや保温が可能。オートとフルオートの2種類があります。
・オート:自動お湯はり+追い焚き
・フルオート:足し湯・配管洗浄まで自動
家族の入浴時間が異なる家庭に最適です。
浴槽に循環口が必要な点と、メンテナンスコストがやや高めな点は注意しましょう。
給湯・追い焚きに加え、床暖房や浴室乾燥に対応できる多機能タイプ。
1台で家中の給湯と暖房をまかなえるため、寒冷地や新築住宅に向いています。
・価格:25〜45万円
設置スペースと配管工事費がやや高めですが、快適性・利便性の高さが魅力です。
排気熱を再利用して熱効率を高めた省エネ型。従来よりガス使用量を約13〜15%削減します。
・価格:通常より+3〜5万円
・節約効果:年1万円前後
ドレン排水の処理が必要ですが、長期的な光熱費削減と環境面でのメリットが大きいモデルです。
「種類が多すぎて迷う」という方へ。ここでは、購入前に必ずチェックしておきたい6つの選定ポイントを紹介します。
ガス給湯器は設置場所によって「壁掛け」「据置」「PS設置(集合住宅用)」の3タイプに分かれます。
戸建てでは壁掛けが主流で、省スペースかつ見た目もすっきり。
据置タイプは大型機種にも対応でき、安定性が高い点が特徴です。
集合住宅のPS設置タイプは、配管スペースに収める仕様のため、交換時にはサイズと形状の一致が重要です。
基本的には現状と同じ設置タイプを選ぶのが原則で、
異なるタイプに変更すると配管や固定金具の追加が必要になり、工事費が約5〜10万円高くなる場合があります。
号数とは「1分間に出せるお湯の量」を示す数値で、家庭の人数や使用シーンによって最適なサイズが異なります。
目安として、1〜2人世帯は16号、3〜4人世帯は20号、5人以上なら24号がおすすめです。
号数が大きいほど同時に使える箇所が増え、シャワーやキッチンを併用しても湯切れしにくくなります。
ただし、ガスメーターの能力が足りないと性能を発揮できないため、交換前にメーター号数を確認しましょう。
過剰な容量はコスト増になるため、実際の使用状況を基に選ぶことが大切です。
上記でもご説明した通り、給湯器には「給湯専用」「追い焚き付き(オート・フルオート)」
「暖房機能付き」「エコジョーズ」などのタイプがあります。
シンプルで価格が安いのは給湯専用タイプ、快適性を重視するなら追い焚き付きやフルオートタイプが人気です。
床暖房などを利用する家庭には暖房機能付きが最適で、1台で給湯と暖房をまかなえます。
さらに、省エネ重視なら排気熱を再利用する「エコジョーズ」がおすすめ。
機能が多いほど初期費用は上がりますが、長期的な光熱費削減につながります。

主要メーカーはリンナイ・ノーリツ・パロマの3社で、国内シェアの約9割を占めます。
リンナイはデザイン性と静音性に優れ、住宅外観になじむ豊富なカラーバリエーションが特徴。
ノーリツは除菌機能や配管洗浄など衛生面の性能が高く、赤ちゃんや敏感肌のいる家庭に人気です。
パロマは安全性とコストパフォーマンスに強みがあり、火災防止装置など独自の安全技術が安心感を高めます。
交換時は基本的に同メーカーを選ぶことで、配管位置のずれを防ぎ、工事費を抑えられます。
ガス給湯器の交換費用は、本体+工事費+撤去費を合わせて約12〜45万円が目安です。
給湯専用タイプが最も安価で、追い焚き付きやエコジョーズは高額になります。
設置状況によって工事費が変動するため、複数業者から見積もりを取ることが重要です。
交換時期の目安は10〜15年で、お湯の温度が安定しない・エラー表示・異音・水漏れなどが出始めたら
早めに検討することをおすすめします。
故障してから慌てて交換するよりも、計画的に更新することで費用も抑えられます。
購入後の安心感を得るためには、メーカー保証と施工業者の工事保証を確認しておきましょう。
一般的にメーカー保証は1〜2年ですが、有償で延長保証を追加できる場合もあります。
工事保証は10年程度が目安で、自社施工業者のほうが責任所在が明確で対応も迅速です。
万が一のトラブルに備え、修理対応の早さやサポート体制も比較ポイントとなります。
価格の安さだけでなく、施工実績や口コミ、保証制度を含めて信頼できる業者を選ぶことが大切です。
株式会社田島では、ご家庭に合った最適なガス給湯器のご提案まで行っています。
お困りの際はぜひご連絡ください。
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給湯器の性能を決めるのが「号数」です。
人数や同時使用箇所に合った号数を選ぶことで、快適さと省エネの両立ができます。

シャワー+キッチン程度の同時使用なら16号で十分。
・価格:8〜18万円前後
お湯切れの心配が少なく、省エネ性能も高め。
2カ所同時使用が多い場合や将来家族が増える場合は20号を検討しましょう。
2〜3カ所での同時使用を想定するなら20〜24号がおすすめ。
・20号:2カ所同時使用向け
・24号:3カ所同時使用でも安定
湯量不足のストレスを避けたい場合は、余裕ある24号が快適です。(約260文字)
5人以上や二世帯住宅では24号以上が基本。
複数階・複数箇所で同時使用しても湯温が安定します。
導入前にガスメーターの能力を確認し、不足していればガス会社に相談しましょう。
給湯器は10年以上使う設備です。
交換費用の目安や、買い替えのサインを知っておくと、急な故障にも慌てず対応できます。
交換費は「本体価格+工事費+撤去費」で構成されます。
・本体:8〜35万円(タイプにより異なる)
・工事費:3.5〜5万円前後
・撤去費:5,000〜15,000円
総額は20〜35万円程度が目安です。
高機能タイプでは40万円台になる場合もあります。

耐用年数は10〜15年。以下の症状が出たら交換のサインです。
・温度が安定しない
・異音やエラーが頻発
・水漏れや点火不良
特に冬場は故障リスクが高いため、早めの点検・交換が安心です。
業者を選ぶ際は、資格・保証・価格の透明性を確認しましょう。
・資格保有(ガス機器設置スペシャリストなど)
・本体+工事保証あり
・追加費用を明確に提示
2社以上の相見積もりを取り、説明が丁寧な業者を選ぶのが安心です。
ガス給湯器選びは「設置タイプ」「機能」「号数」「総コスト」を確認することが大切です。
特にエコジョーズは初期費用こそ高めですが、長期的に光熱費を削減できます。
使用から10年以上経っている場合は、計画的な交換で安心・快適な暮らしを維持しましょう。
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